>>太陽光発電農地年間収入20万元

 

重慶日報
太陽光発電農地年間収入20万元(32万円)

 

温室栽培はどこにでもあるが、山東省のある村の試みは特筆に値する。そこの温室は屋根の上で発電して、屋根の下で作物を作っている。年間15万元(240,000円)、の発電収入と年間8万元(128,000円)の農業収入がある。一年を通すと20万元(320,000円)ぐらいの純利益があるそうだ。

 訪ねた村の農場は約126エーカー(154、000坪、50Ha以上の面積で、太陽光発電パネルが載った温室が建てられていて温室の中にはトマトが栽培されていた。農業技術者の張さんによると、約100メートル、幅10メートルの温室のなかには、2,300以上のトマトが植えられているとのことだ。トマトはソーラーパネルの遮光効果で、パネルが載っていない温室内より生育が良いそうだ。

 鉄骨造の構造の温室は、ソーラーパネルとガラスが張られていて、発電された電力は国営の電力会社に売電される。

 

 普通の温室栽培が年二回の収穫にたいして、この方式は年4回の収穫が期待できる上にソーラーパネルが太陽光の紫外線を遮断するので紫外線による植物の障害が減り、害虫や病気を減らすとのことである。

強すぎる太陽光は植物に害を及ぼす。トマトを例にすると、最適成長温度は30℃〜20℃であるが、これまでの温室では夏場は60℃まで気温が上昇してしまう。しかしここでの最高温度は35℃に抑えられている。また夜間のLED照明は植物生産サイクルを大きく短縮する。ビニールハウスは、年毎年被膜の交換を必要とするが、当温室は耐用年数が25年間でソーラーパネルの耐用年数と一致しているから経済的である上に、夏場と冬場にかかる一日二時間程度の室温維持の作業も殆どなくなった。

1反あたりの投資規模は80万元(約1,280,000円)。4年間で投資回収、残り21年は全部利益である。政府からの支援もあり利益はさらに大きくなる。